大学進学から現在まで、あおむしはずっと賃貸に住んできました。
また、夫婦ともに賃貸暮らしにはメリットを感じており、住宅の購入はこれまで考えたことがありませんでした。
しかし、最近この考えを揺るがす存在がいます。
それが、3Dプリンター住宅です。
賃貸派の私も、この3Dプリンター住宅には大きな魅力を感じ「セミリタイア後の住まいに買うのもアリかも?」と真面目に考えています。
今回は、
- 賃貸派な最大の理由
- 私が注目する3Dプリンター住宅(セレンディクス フジツボモデル)の概要
- フジツボモデルを真面目に検討する理由
- フジツボモデルのもう一歩な点
を紹介します。
賃貸派な最大の理由
それは、お金です。(身も蓋もありませんが・・・)
我が家は現在、月4.2万円の安い賃貸に住んでいます。
水道光熱費や保険料、通信費など他の費用と合わせても、住居費全体で6~7万円と安く抑えられています。
これは、セミリタイアを目指す我が家にとって、資産形成を加速させる大きな要因になっています。
また、一般家庭がマイホームを持つためにはローンを組む必要がありますが、賃貸なら不要です。
私にとってローンは以下デメリットが強く、組もうとは思えないです。
- お金が理由で人生の選択肢(子供をもうける、住む場所をかえる)を諦める
- 返済のために働かざるをえない人生になる
- 病気やリストラで働けないと窮地に立つ
セミリタイアするための資産をどんどん増やしたい我が家にとって、ローンという多額の負債を抱えるマイホームは、最初から選択肢にありませんでした。
私が注目する3Dプリンター住宅(セレンディクス フジツボモデル)の概要
マイホームは必要ないと考えていたわが家にも、見直すキッカケができます。
それが、3Dプリンター住宅の登場です。
数年前からその存在は知っていましたが、技術的に実用化はまだまだ先だろうと思っていました。
しかし、先日以下のニュースを見て、3Dプリンター住宅が実用段階であることを知り、衝撃を受けました。
この3Dプリンター住宅はセレンディクス株式会社という2018年設立の企業が手掛けています。
2022年にserendix10(スフィアモデル)という10平方メートルの小型住宅をリリースし、
2023年7月にはserendix50(フジツボモデル)という49平方メートル・1LDK平屋の住宅を愛知県内の工場で完成させました。(上記動画で紹介のモデル)
わが家が注目しているのは、もちろんserendix50(以下、フジツボモデルと呼びます)のほうです。
フジツボモデルの主な特徴は、
- 販売予定価格が550万円
- 広さ49平方メートル、1LDKの平屋
- 建築基準法に準拠した鉄筋コンクリートRC造
- キッチン、バス、トイレの水回り設備が完備
- 竣工~完成までを48時間以内で実現
となっています。
フジツボモデルを真面目に検討する理由
フジツボモデルの登場によって、わが家は真面目にセミリタイア後の住まいとして検討するようになりました。
その主な理由は、以下の通りです。
1.本体価格が安い
フジツボモデルの住宅本体価格は550万円です。
同じ50平方メートルの平屋を建てようとすると、本体価格で700万円~2000万円します。
また、家族向けの二階建て3LDKでも、本体価格で少なくとも1000万円はかかります。
これらに比べると、フジツボモデルは本体価格がかなり安いです。
25年住むとして月割りすれば、月1.85万円です。
実際はここから土地代や内装費用、固定資産税などが加わりますが、もしそれらを含めて2倍になっても月3.7万円と十分安いです。
25年以上リフォームや修理等せずに住めるなら、この費用はさらに安くなります。
2.広さと間取りが必要十分
フジツボモデルの広さ49平方メートル、
間取りは1LDKです。
間取りの構成は
- リビングダイニング
- 寝室と書斎(仕切りあり)
- 洗面所とセパレートのバス・トイレ
となっています。
※間取りが記載されているリンク:https://serendix.com/1-2
2人夫婦向けと紹介されていますが、子ども一人の3人家族でも、モノが少ないわが家なら許容範囲です。
また、個人的に気に入っているのは寝室と仕切られた書斎スペースで、
- 在宅勤務で家族とは別室で集中したいとき
- 一人でゆっくり過ごしたいとき
- ケンカして夫婦別々でいたいとき笑
に使えて、実質2LDKのような住み方ができそうです。
本体価格550万円でこの広さと間取りを実現できるのは、驚きの一言です。
550万円で平屋を建てようと思っても、せいぜい35平方メートル・1K程度でしょう。
3.設備や機能が必要十分
フジツボモデルでは設備と機能も必要十分です。
設備面では、
- キッチン
- 流し(キッチンと洗面所の二か所)
- バス
- トイレ
と、水回りの設備は完備しています。(本体価格に含まれます。)
各設備の広さも、間取りを見ると一般的な家族向けのアパートと同じくらいありそうで十分です。
また、機能面では
- 各部屋に窓があり採光できる
- 壁が断熱材を挟んだ3層構造で、断熱性が高い
- 建築基準法に準拠した鉄筋コンクリート造で、耐火・耐震・遮音性が十分
- 物置スペースがある
と、こちらも一軒家として十分な性能があります。
個人的に、各部屋が窓から採光できるのは嬉しいです。
過去済んでいたアパートには窓の無い部屋があったのですが、結局その部屋はジメジメして使わなくなり、デッドスペースと化しました。
フジツボモデルはこのような心配が無く、すべての部屋を存分に活用できそうです。
今の住まいと比べてみた
現在わが家は家賃4.2万円、広さ50平方メートル・2LDK鉄骨造のアパートに住んでいます。
くしくもフジツボモデルとほぼ同じ広さです。
そこで、今のアパートとフジツボモデルを比べてみました。
結果は以下の通りです。
フジツボモデルが優れている点
- 月割りの住居費
- 落ち着ける書斎がある
- 断熱・耐火・耐震・遮音性
25年以上住めればの話ですが、月割りの住居費は
4.2万円 ⇒ 3.7万円
になり、月5000円ほど安くなります。
また、我が家は築30年オーバーの古いアパートで、子どもが走るだけで音と振動がしますが、
この点、鉄筋コンクリート造のフジツボモデルは、断熱・耐火・耐震・遮音といった家としての機能面で圧勝です。
今の住まいと同等な点
- リビングダイニングの広さ
- 水回りの設備
- 各部屋の採光性
- 物置スペース
今のアパートでも気に入っている、もしくは十分と感じている所ですが、これらもフジツボモデルはしっかり満たしてくれています。
先ほども話しましたが、どの部屋も窓があって採光できるのは、デッドスペースが無くなるので良いですね。
フジツボモデルが劣っている点
- 寝室の広さ
現在は2LDKなので、寝室は気分によって家族一緒/別で切り替えています。
しかし、フジツボモデルだと寝室に使えるのは一室だけで、寝る時は家族一緒が必須です。
3人家族なら大丈夫ですが、一人増えて4人になったら狭いですね。
また、子どもが大きくなったら寝室は別室にしたいと言うかもしれないので、そこも課題です。
この1点だけ今の住まいよりは劣っていますが、
コスト・家としての機能・快適性はフジツボモデルが総合的に優れており、わが家が真面目に購入を検討する大きな理由となっています。
フジツボモデルを真面目に検討する理由は
- 本体価格が550万円と安い。他の費用で倍になっても25年住めば月3.7万円。
- 広さ49平方メートル・間取り1LDKで、2~3人家族に十分。
- バス・トイレ・キッチンなど水回りの設備が完備。
- 壁が断熱材を挟んだ3層構造で、断熱性が高い。
- 建築基準法に準拠した鉄筋コンクリート造で、耐火・耐震・遮音性が高い。
- 各部屋に窓があり採光でき、デッドスペースが生まれにくい。物置きスペースもあり。
- 現在の住まいと比べて、総合的にフジツボモデルが優れている。
フジツボモデルのもう一歩な点
真面目に検討しているフジツボモデルですが、まだ購入を決断するまでは至っていません。
ここでは、フジツボモデル(というより3Dプリンター住宅全般)の購入を保留する理由を整理します。
1.土地まで含めると決して安くない
フジツボモデルの本体価格は550万円と破格ですが、
- 土地代や各種手数料
- 内装費用
- 固定資産税
などは含まれていません。(水回りの設備は本体込みです。)
特に土地代は購入価格を押し上げ、総コストにも大きな影響があります。
例えば、東京のベッドタウンである埼玉県主要地域(駅近)の土地代は、フジツボモデルを建設可能な60平方メートル以上だと、1000万円程度はかかります。
セミリタイア後、わが家の移住先候補は
- 実家付近にある地方の第2、第3都市
- 名古屋、神戸、福岡などの地方大都市近郊
を考えています。
これらの土地で、住宅本体と上記を含めた総コストが
25年で1200万円以下(月割りで4万円以下)
のレベルまで抑えられないと、セミリタイア後の住居としては依然賃貸が優位です。
セミリタイア開始までの残り3年~セミリタイア初期の10年後くらいまでに、
- 技術革新で3Dプリンター住宅の価格が低下するか
- 地方都市の土地代が下落するか
- 住宅+土地のセットで安く分譲・販売するサービスが出るか
などが購入を決める要素になりそうです。
2.耐用年数が不透明
フジツボモデルは、建築基準法に準拠した鉄筋コンクリート構造です。そのため、法律で要求する耐火・耐震基準を満たしています。
ただ、新しい技術で耐久性が不透明なのは否めません。
セミリタイア後の住まいとしては、25年はリフォーム無しで住む計算をしていますが、本当にそれだけの期間住めるかが購入を決める大きなポイントです。
とはいえ、25年待つのは現実的ではありません。
数年すれば、住宅の劣化状況などのデータが蓄積し、精度の高い耐用年数が算出されるはずです。
また、技術革新で耐久性も向上していくと思われます。
これらの状況がわかり、「25年は住めそう」という結論が出るまでは待っていようと思います。
3.間取りの自由度がまだ少ない
現在、日本で買える2人以上向け3Dプリンター住宅は、セレンディクス株式会社のフジツボモデルだけです。
フジツボモデル自体も、現状は間取りが1LDKのみになっています。
3人家族(将来は子ども+1人で4人家族にしたい)のわが家には、2LDK以上のモデルが欲しい所です。
また住宅の形状も、室内につっぱり棒を置きたいので長方形が理想です😅
3Dプリンター最大のメリットは、3Dモデルを作れば自由に形を出力できることなので、個々人の希望に応じた広さや間取り、形状のカスタマイズも今後できるようになることを期待しています。
まとめると、3Dプリンター購入を決めきれない理由は
- 土地まで含めると安くない。
地方都市の駅近だと土地だけで数百万~1000万円。
本体か土地の価格が今後下がるかが焦点。 - 耐用年数が不透明。
数年して劣化データが溜まって、正確な耐用年数がわかるまで様子見。 - 現状は1LDK一択で、間取りの自由度が無い。
今後、広さや間取り、形状のカスタマイズができるようになることを期待。
最後に
わが家が3Dプリンター住宅を真面目に検討する理由と、購入を決めきれないあと一歩な点を紹介しました。
本記事の内容をまとめると
わが家がセミリタイア後の住まいとして注目しているのが、セレンディクス株式会社の3Dプリンター住宅 selendix50(フジツボモデル)でした。
わが家がフジツボモデルを真面目に検討する理由は
- 本体価格が550万円と安い。
他の費用で倍になっても25年住めば月3.7万円。 - 広さ49平方メートル・間取り1LDKで、2~3人家族に十分。
- バス・トイレ・キッチンなど水回りの設備が完備。
- 壁が断熱材を挟んだ3層構造で、断熱性が高い。
- 建築基準法に準拠した鉄筋コンクリート造で、耐火・耐震・遮音性が高い。
- 各部屋に窓があり採光でき、デッドスペースが生まれにくい。
物置きスペースもあり。 - 現在の住まいと比べて、総合的にフジツボモデルが優れている。
からでした。
一方で、3Dプリンター購入を決めきれない理由は
- 土地まで含めると安くない。
地方都市の駅近だと土地だけで数百万~1000万円。
本体か土地の価格が今後下がるかが焦点。 - 耐用年数が不透明。
数年して劣化データが溜まって、正確な耐用年数がわかるまで様子見。 - 現状は1LDK一択で、間取りの自由度が無い。
今後、広さや間取り、形状のカスタマイズができるようになることを期待。
といったものがあり、セミリタイアするまでの少なくとも3年は様子見します。
お金の面で住宅購入を諦めていた人、FIREやセミリタイアを目指す人にとって、この3Dプリンター住宅の存在は住宅問題を解決する救世主になりうる存在です。
まだまだ未知のところが多くてわが家は様子見ですが、今後も注目し続け、新しい情報がリリースされたらこの記事も更新していきます。
家族4人で1000万円以下の家ができる未来、実はもう近いかも!?
ではまた。