こんにちは、あおむしです🐢
私は現在、会社員として働いています。
会社では持株会や財形貯蓄の制度が設けられており、入社時になんとなく加入していました。
しかし、お金のことを勉強するようになってから、会社の持株会と財形貯蓄は全てやめました。
今回はその理由を紹介します。
持株会・財形貯蓄って?
持株会
毎月一定額を給料から天引きするなどして、自社の株を購入できる制度です。
通常、株式は100株単位でしか買えませんが、持株会に加入すると自社株を単位を気にせず購入できます。
ただし、株式の引き出しは100株にならないと基本的にできません。
財形貯蓄
毎月一定額を給料から天引きして、強制的に貯金できる制度です。
詳しい解説は専門家に譲りますが、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類があります。
一度加入すると2~5年は積立しなければなりませんが、
- 貯蓄が苦手な方でもまとまった資金を準備できる
- 利子・運用益が一部非課税になる
等のメリットがあります。
持株会をやめた理由
入社時に加入した持株会ですが、5年ほど続けて100株になったのを機に、やめました。
ここからは、私が持株会をやめた理由を3つ紹介します。
1.資産価値が会社の業績に左右される
株式の価格は、その会社の業績に大きく左右されます。
私が入社した当時は会社の業績が非常によく、株価も高かったです。
しかし、入社から数年ほどでコロナショックがあり、その株価もどんどん下落。
結局30万円拠出した金額は、20万円ほどまで下がってしまいました。
しかし、これはマシな方です。
もしも会社が倒産したり、上場廃止したりすると、
その株式は価値を失い「紙くず」になります。
普通に働いていて会社が倒産するだけでも、給料が無くなって生活に困るのに、
さらに持株会として持っていた資産まで0になる・・・
これは最悪、人生終了の危険すらあります。
収入を会社に依存しているうえに、株式という資産まで会社に依存するのはハイリスクという点は留意しておきましょう。
ここで一つ、逸話を紹介します。
投資系の洋書では、資産形成を持株会に依存していたゼネラル・モータース(GM)従業員の話がよく引き合いに出されます。
GMはアメリカで最大の自動車会社で、誰もがここで働いていれば一生安泰だと思っていました。
しかし、2000年代のエコカーブームやリーマンショックの影響で、2009年に経営破綻・上場廃止になってしまいます。
この時、預貯金をせず、上がり続けると言われた持株会に全財産を預けていた従業員は、同時に仕事も資産も、全て失ってしまったのでした。
2.現金化が面倒くさい
持株会をやめてお金を引き出すのは、非常にめんどくさいです。
お金を引き出したい時というのは、何かしらの緊急性がある時だと思います。
そんな時に私が経験した、以下の流れに耐えられますか?
①100株以上保有する
加入年数が浅いと、ここに到達するのが困難です。
②持株会への毎月の拠出を休止する
社内手続きをします。完了まで数日かかります。
③引き出し先の証券口座を開設する
非常に面倒くさいことに、持株会と提携している証券会社じゃないと引き出しできません!
私の場合、10万円含み損がある株を現金化するという作業のために、資料請求~口座開設まで数週間も待たなければいけませんでした。
④銀行口座へ出金手続きをする
使い慣れた証券会社では無いので、操作方法を覚えるのも一苦労しました。
⑤証券口座を解約する
やらなくてもいいですが、私は無駄な口座を持ちたくなかったため解約しました。
解約は電話やネットが使えればいいですが、会社によっては平日に時間をとって実店舗に行かなければならない場合もあります。
上場企業等ではインサイダー取引防止のため、持株会の引き出し期間が制限されている場合もあります。
何気なく引き出したら期間がまずく、会社から懲戒をくらったり、最悪インサイダー取引で警察のお世話になる可能性もあります。
決算発表前後などと被らないよう、注意しましょう。
3.働くモチベーションにはならない
持株会のうたい文句で、
業績が上がれば持ち株の価格も上がるので、働くモチベーションが上がる!
と紹介されていましたが、そんなことはないです😅
むしろ、業績が悪い中では株価も大きく下がるので、さらに気分が下がりました。
まとめると、私が持株会をやめた理由は
- 資産価値が会社の業績に左右される
⇒もし会社が潰れたら、給料だけでなく持株会の株も無価値になる - 現金化が面倒くさい
⇒手続きで数週間かかる
⇒インサイダー取引防止のため、引き出せない期間がある - 働くモチベーションにはならない
⇒業績が悪くなって株価が下がったら、むしろモチベーションダウン笑
財形貯蓄をやめた理由
持株会と同時に、私は財形貯蓄もやめました。
ここからは、財形貯蓄をやめた理由を3つ紹介します。
1.天引きしなくてもお金は貯められる
私の場合、給料天引きをしなくても、貯金は苦ではありません。
そういう人にとっては、財形貯蓄は以下デメリットの方が大きいため、オススメできません。
2.積立期間の制限や引き出し制限がある
一般財形だと2〜3年、財形住宅と財形年金だと5年は最低でも積立をしなければいけないです。
その間にも解約はできますが、商品によっては元本割れする恐れもあります。
また、積み立てきった財形住宅と財形年金には、引き出し制限もあります。
例えば、
- 財形住宅の場合は住宅の取得前後で2回まで
- 財形年金は60歳以降に年金形式での受け取り
に限られます。
特定のタイミングでしか引き出せないのは、いざというときにそのお金を使えないということにもなります。
この理由も、私が財形貯蓄をやめる理由になりました。
3.他にもっと優先すべきと判断した蓄財先がある
私にとっては、持株会や財形貯蓄にお金をまわすよりは、NISAにまわすことを優先しました。
NISAは運用益が非課税になるメリットがありますし、好きなタイミングで積み立てと引き出しできて利便性が高いです。
一方で、NISAは投資になるので、元本割れのリスクも伴います。
老後資金はNISAではなく、財形年金で安全に準備したい・・・という意見もあると思います。
しかしそういう場合でも、私は財形年金ではなくiDeCo(個人型確定拠出年金)が良いと考えます。
iDeCoにも元本割れしない定期預金などの商品があり、これらを選ぶことで財形年金のような使い方ができるからです。
さらに、iDeCoは掛け金が所得控除の対象になるため、節税メリットも享受できます。
まとめると、私が財形貯蓄をやめた理由は
- 天引きしなくてもお金は貯められる
- 積立期間の制限や引き出し制限がある
⇒いざお金が必要になった時に資金がロックされている可能性がある - 他にもっと優先すべきと判断した蓄財先がある
⇒NISAなら好きなタイミングで積立と引き出しができる
⇒iDeCoで定期預金を選べば、財形年金と似た使い方で節税メリットを得られる
財形貯蓄は本当にいらない?
ここまで財形貯蓄に入らない理由を述べましたが、財形貯蓄が向いている場合も少なからずあります。
ちなみに持株会はどう考えてもいらないです。
1.天引き貯金じゃないと貯められない場合
お給料が入ると使い切ってしまう・・・という方にとって、給料天引きの財形貯蓄は強制的に貯金ができるため選択肢に入ります。
2.遠くない将来にまとまった支出が確定している場合
10年以内にまとまったお金(例えば結婚式、車、住宅の頭金など)が必要になる場合、それに向けたお金の準備で財形住宅は選択肢に入ります。
NISA等の株式投資は、数年程度の短期では株価変動の影響をかなり受けるため、こういったお金の準備には向いていません。
3.会社のルールで強制加入が決められている場合
会社によっては、社宅に入る時に財形住宅などへの加入が強制になる場合があります。
ルールなので諦めて入りましょう・・・
まとまったお金の準備が不要なら、積立額は最低額で良いです。
最後に
私と同じように、入社したときになんとなくで加入していた持株会や財形貯蓄があれば、一度見直してみることをオススメします。
会社の制度以外にも、世の中には蓄財に役立つ制度がたくさんあります。
それらも選択肢に入れながら、効率良く蓄財を進めていきましょう!
ではまた。